岡田純良帝國小倉日記

<< またまた股旅に。 | main | 秋霜烈日とアジアの友だち。 >>
気になる本――昔から暴走続きの超大国。
6月10日
気になる本――昔から暴走続きの超大国。
「アメリカの汚名」[Richard Reeves著 / 園部哲訳, 白水社]
 日本ではRonald Reagan(1911-2004年)が大統領時代に日系人に公式に謝罪したことはあまり知られていない。
これも、アメリカ合衆国政府の日本人・日系人に対する人道上の汚点の一つでもある。
 「第2次世界大戦のさなか、米国に住む約12万人の日系移民が敵国協力の疑いがあるとして、砂漠に建てられた強制収容所に送られた。その7割が米国籍の保持者だった。ドイツ系やイタリア系には同じような措置はなされなかった」
 「ニューヨーク・タイムズの政治部長などを歴任した著名なジャーナリストがそんなテーマをいまさらのように蒸し返したのはなぜか」

「American Made」(1).jpg

 「米世論を二分する移民政策をめぐる対立の背景に、戦前と同じ人種差別的な排外主義を読み取るからだろう」
 著者は1936年に生まれた大ベテランのライターであるから、敗戦前から敗戦後の社会の雰囲気というものをギリギリ知っている。だから歳を経てこんな一書をものしたのかも知れない。(日本経済新聞)
「ハッパノミクス」[Tom Wainwright著 / 千葉敏生訳, みすず書房]
 Tom Cruise(1962年-)主演の「American Made」は怪作だったのだが、あの中身を理解ができる人たちが少なかったのではないだろうか。CIA/FBI等政府機関による完全な国家犯罪でもあり、内政干渉・武器密輸・麻薬取引・人身売買等、あらゆる意味での国際法違反であるのだが、荒唐無稽過ぎて実感が湧いて来ないのかも知れない。
 本書で暴かれる“麻薬王”も、裏側では、どこかの国の政府機関が支援をしているかも知れないのだ。
 「麻薬密輸の玄関口であるメキシコの米国境の町。アンデス山脈の断崖にできた『死の道路』を経てたどり着くボリビアのコカ農園。著者は危険を承知で麻薬の生産、流通、販売の現場に入り、ビジネスの実態をえぐる」

「American Made」(5).jpg

 「低コスト地に生産を移すオフショア化、供給網の確保に向けた米マクドナルドを思わせるフランチャイズ制。巧みな手口を駆使する麻薬王の阻止には、国をまたぐ監督体制や、麻薬の禁止でなく規制を通じて消費を抑える発想が必要と説く」
 「貧しい人に金銭や住宅を寄付して政治家を上回る名声を得る麻薬王には、企業の社会的責任(CSR)の発想がある」
 ここまでしっかりやられてしまうと、残されたのは笑いしかないわけ。著者は「The Economist」の記者。リアルな現場に立つ取材力の違いをまざまざ感じる。(日本経済新聞)
「喜劇としての国際ビジネス」[Daniel Levin著 / 松田和也訳, 創元社]
 だが、ことは、犯罪シンジケートと真っ向から組むという犯罪行為だけに留まらない。「Panama Papers」を見るがいい。世界を動かしている国々の政治家、役人、グローバル企業、軍需産業、起業家には、本当は、何をやっているのか分からないようなモラルの低い連中が実に多い。
 「『何が狂っているかと言って、これが全て実話だという事実以上にイカれた話はないだろう。いずれも過去二○年間、私自身が地球の隅々まで行って実体験してきたことだ』」

「American Made」(4).jpg

 「国連からIMF、米国の国務省に至る役人の無責任な生態、アフリカに援助という名の資金をばらまき続ける中国の政治家の振る舞い、プーチンという<エンペラー>の政策実現のため謎の行動をするロシアの政治家、援助資金が政治家の懐にブラックホールのように吸い込まれていくアフリカ、一つ一つが荒唐無稽な喜劇としか思えなくなってきて、善悪を超えて笑い飛ばすほかなくなる」
 実業の世界で生きてきた人間にとっては、到底、信じたくないような話が転がっている。それもまた我々が直視すべき実態なのだ。到着したばかりの日本の某空港で、KIOSKのおばさんが商品の上に薄っすら積もった埃をハタキで無心に叩いているのを見て思わず涙がこぼれたことがある。ナイーヴだと言わば言え。儲けているヤツらは場合によって青天井だ。目を覆いたくなるアブク銭をごっそりと持って行く。
 他人事ではないぜ。大体、EU委員会の職員の高給と優遇措置を知っても、我々はEUの新財源の目玉としての新租税措置に唯々諾々従うのか。多かれ、少なかれ、そういった特別待遇を受けている人々がいることは一事が万事に通じている。俺はだからと言ってBrusselsの本部前にテントを張ったりデモをかけたりすることは絶対にしないけどね。
というわけで鈴木幸一さんも苦笑されておられるわい。(インターネットイニシアティブ会長CEO・鈴木幸一評、讀賣新聞)


追記
これから原稿書き。辛いねえ。
| 9本・記録集 | 09:24 | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
| - | 09:24 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://punkhermit.jugem.cc/trackback/6830
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>
SPONSORED LINKS
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE