岡田純良帝國小倉日記

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このオムレツともお別れ。
9月12日
このオムレツともお別れ。
 大陸某所には何度通っただろうか。あの店この店この路地裏。とりわけ、シャツ屋のG親方の店はこの1年の間で最もお気に入りの店になったかな。
 「俺、帰国することになったんだ。今日がひとまず最後になるかも」
 「あら」
 親方は若い店員に指示した。
 「今日、この人の選んだモノは全品半額よ、いいこと」
 親方の顔を観た店員は鳩が豆鉄砲を喰らったように目を真ん丸にした。
 「いいんですか?」
 「いいのよ、この方だけよ」
 結局、記したように4枚のシャツを一気買いしてしまった。
 麻のワイド・カラーの無地シャツを2枚。極薄の綿の無地シャツを1枚。そして赤のパターンの入った綿のシャツを1枚。気に入ったシャツが必ずある店はそう他には無い。
 「奥さんによろしくね」
 G親方はシナを作りながら言う。また、この街に来たら立ち寄るだろうと想う。
 こういう付き合いができるイーゲの友人を作ることが俺の夢だったから、親方とは、片言の英語でも何とか付き合っていけるだろう。シャツだけでなく、スーツも仕立てができるし、男性用の小物なら何でも取り扱っている。新しいモダンなものが売りだが、それでも、イギリスには無い、大陸らしい店でもある。
 さて、こちらのオムレツ。某所の広場を見渡せる古いブラッセリーで喰って来たわい。

    1910 Brussels Exhibition Poster.jpg

 この街は1910年に博覧会を開催した。その折の古いポスターが壁に飾ってあって、広場の上空を旋回している飛行船には参加国の国旗が描き込まれている。万国旗といえ、10カ国程度しかない。
 (おおっ!)
 (そうだよそうだよソースだよ)
 アジアではヒノマルのみ。大日本帝国がアジアから唯一気を吐いて参加しております。明治の末、どれほど大金を使ったのだろう。
 (おおっ!)
 俺の頼んだオムレツ、ヒノマル・オムレツじゃん――なんちゃって。

Brussels (掲載1).jpg


追記
いよいよ本日から始まった地獄のロード。
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