岡田純良帝國小倉日記

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山岡鐵太郎備忘録(参)
4月18日
山岡鐵太郎備忘録(参)
 「山岡鐵舟 幕末・維新の仕事人」[佐藤寛著, 光文社新書]
 官軍の敷く大本営「松崎屋」(静岡市伝馬町・松崎源兵衛宅)に現われた山岡鐵太郎。誰も知らない山岡鐵太郎と名乗る男と西郷隆盛自ら会った経緯はこれまた不明だ。勝海舟は山岡鐵舟に書を与えたが、それでも会うかどうか。これもまた難しい。
 この交渉直前、勝海舟は西郷隆盛に御用飛脚を飛ばし、何れ山岡鐵太郎と名乗る者が官軍の大本営に来るだろうこと、有栖川大総督宮へ面談を申し入れるだろうけれど、その前に、西郷隆盛自ら首実検の上で、山岡と交渉して頂きたいという旨の書を送っていた可能性が俺はあると観ている。そうでなければ官軍総参謀が簡単に素性の知れない敵軍の使者に会うか。あるいは一目見て何か感じたか。
 6.西郷隆盛との交渉(上)
  山岡鐵太郎は来訪の趣旨を語り、西郷隆盛に問う。
  「わが主の徳川慶喜は恭順謹慎して、東叡山の菩提寺に閉居して罪を待ち、生死は
  朝廷のご沙汰にしたがおうとしている。何の必要があって、大軍をもって進撃され
  るのか」
  西郷は徳川方の真意を量りかねると言う。鳥羽伏見の戦だけではなく、各地で官軍(薩摩・長州)に対して蜂起・抵抗しており、慶喜の言葉は信用できないと答える。

       山岡鐵太郎 (1).jpg

  そこで、山岡鐵太郎はここぞとばかりに踏み込む。
  「拙者は主人慶喜の意を代表して、礼をもって言上いたしたい。先生がこの礼を
  了解しないならば、拙者は唯一、死あるのみ」
  この時の山岡の気合は、禅者のそれだ。本書には無いが、西郷隆盛は、若い時には鹿児島の城下で、誓光寺(鹿児島市草牟田天童山曹洞宗末寺)・無参の元に参禅した。対峙した彼らは、実は共に禅者である。「なぜ生きるか」。西郷隆盛も、10代から20代は座禅三昧で10年以上を過ごしている。
  「なぜ生きるか」を考え続けてきた山岡鐵太郎は加えて言った。
  「拙者は唯一、死あるのみ」
  多分、この言葉を吐いた時に、山岡は10年分位の自分の命を削ったはずだ。この言葉をそのまま平易な今時の言葉にすれば、逆切れの開き直りにもなるはずだが、禅者にとって、「なぜここで死ぬか」という逆説として、丁寧に道を説いたわけだ。
  襖の向こうには西郷配下の桐野利秋と村田新八がいたとしよう。山岡鐵太郎は身長188cmほどあったと伝えられるが、襖一枚を隔てた村田新八も、「状貌魁偉、身長六尺、眼光炯々人を射る」という大男である。斬り合いになれば全員が死んだろう。そういう殺気は伝わっても、山岡は隣室の伏兵を気にせず言い募る。
  「命を惜しまないのは微臣鐵太郎のみではない。そのようにならば、ひとり徳川氏
  のみならず、未来日本国家はいかがなものになりましょうか。それでも先生は進撃
  されるのか」
  「もしそう(進撃する)ならば、王師ではない。謹んで申しあげる。天子は民の父母で
  あり、非理を明らかにして、不逞を討つことこそ真の王師といえる。謹んで朝命に
  背かないことを申す忠臣に対して、寛典のご処置なければ、これより天下は大乱と
  ならんことをご推察ください」
  来るならやるぞという脅しでもある。人類史ではかような戦前交渉は東西で何千何万とあったろう。しかし、西郷隆盛は、ここで一度、モードが切り替わる。



追記
昨日に続いてこちらRD250 Cafe RacerでYAMAHAカラーに塗ったものですな。バイクのショーなどでもそうだけど、少年を父親が連れ出して煽れるようなイベントは数多くある。大人の男性が少年のようにやる気満々で楽しんでいるわけだから。
だから仕手株は知らないが、株式相場や資源価格の騰落などを観ていると、日本以外は「張りに行く」のは当たり前という感じはありますな。
極東情勢は気になるけれど、洒落ではなくなってしまっている状況下、ここは一つジツリキを見せて貰わんとイケンわねえ。しかしサイコパス論ってのが出てきちまったからなあ。敵対する陣営ではなくて、アメリカ社会が連帯してこれほどまで本気で当選直後の大統領を潰しにかかっている状況は合衆国史上でも初めてのことではないかな。
ペンスも前のめりだけれど、アメリカ国内がまとまらないと、内政で膠着する可能性がある。困ったことに前政権と同じようなことになりかねない。それはそれで困ったものだわい。

Yamaha RD250  Cafe Racer (2).jpg
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