岡田純良帝國小倉日記

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今日のひと皿(3)――Marseille某店にてOysterの喰い倒れ
3月21日
今日のひと皿(3)――Marseille某店にてOysterの喰い倒れ
 前々から噂には聞いていたMarseille某店。ここも、昨日紹介したスープやリゾットを出す店とはとても近い。
 もっというとMarseilleの旧市街は歩き回れるくらいの規模で、通りも入り組んでいる。だからみっちり8階建てくらいの建物が市街にひしめき合って、所々に広場があるくらい。その広場には、魚や野菜の市場があって、昨日紹介した朝市と同じように地中海の新鮮な魚介が安価で手に入る。
 だから市街には新しい公共の建物は殆ど見られず、我々の投宿したおフランス系企業の経営するホテル・チェーンも新しい建物ではない。70年代のコンプレックスの中にあった。
 新しい美術館や博物館は、港の先を埋め立てた新しい土地に乗っている。その何れもが、かなり斬新な建物で、如何にもフランスらしい。
 「今はSpainが世界一だけどね」
 建築科の学生に言わせると、そうは言っても建築の世界ではまだまだフランスには相当ぶっ飛んだ建物が建設されているそうで、その辺りの奇抜さは、成金の獄中辺りが今後は受け継ぐのだろう。
 というわけで、我々の入った店は、その魚市場からも程近い場所にあり、魚屋の直営のレストランだ。レストランと言っても、そうだな、紀州白浜の「とれとれ市場」とか北海道函館の「はこだて自由市場」の場外食堂と同じセルフ方式だ。
 ParisでもBrusselでもトライした甲殻類のプラター。無論、自分で1個ずつ発注してその場で打って貰う。フランス中から牡蠣も集まっているし、雲丹も2月が旬だからまだ近在のCarry le Rouet産の最高のブツがあった。

20170305 (牡蠣地獄1)

 こちらは、まず日本には殆ど無いゆえに日本でも有名なブロン(Belon)産のヒラ牡蠣だ。名前は文字通り地名と同じ「ブロン」。海水と淡水の交じり合う汽水地域に大きな養殖用の塩田があるという。濃厚で味はまことに深い。

20170305 (Belon)

 こちらはブルターニュ地方カンカル(Cancale)産の牡蠣。「Mont Saint-Michel」から直ぐ脇の塩田で養殖されている「カンカル」。例の修道院への道は干満の差が世界一だそうで、その干満の差がこの牡蠣の強い塩気に出ていると言われる。
 確かにMarseilleの港も干満の差が激しく、かなり満潮時には海面がせり上がってきて、ちょっとドキドキするくらいだ。牡蠣の味は養殖された土地土地の海水によっても変わる。この「カンカル」は潮気が強いように感じられた。

     20170305 (Cancale)

 ノルマンディーのイズニー(Isigny)産の牡蠣。無塩バターでも知られる街で、海産物はノルマンディーの良港として有名だ。この辺りはヨードたっぷりで身も大きいのが売りで、実際、とても身がふくよかだった。
 ギャング映画では、この辺りの男は特別とされている。
 「ブルターニュの男だから」
 暗黒街でそう言った時の暗喩は寡黙で約束を守る「義理堅い」ということで、つまりは、ブルターニュこそ、ギャングの産地というわけだ。この辺りは、海賊の末裔のケルト系が定住したと言われている。むべなるかな。

     20170305 (Isigny)

 そして西フランスのオレロン(Oléron)島の牡蠣、ジラルドー(Gillardeau)がコチラである。 マレンヌ=オレロン(Marenne-Oleron)産の中でも有名なジラルドーは、英語名はGreen Oyster。
 ここの塩田は海藻類を練りこんだ泥が敷き詰めてあり、そのようなマットの上で牡蠣を養殖するから牡蠣の口が緑色になり、やがて身も緑色に変わる。フランス人に言わせると、「官能的な引き締まった肉厚の身」ということになるわけだ。
 我が広島県の大崎神島でもここの牡蠣を持って来て養殖しているというのだが、何れは帰国したら喰ってみたい。

     20170305 (Gillardeau)

 フランス人はともかく牡蠣が好きだ。それも徹底的にその場で牡蠣殻を打つから旨い。海水は塩分が濃く、ミネラル分が多い。ヨードが多い感じが確かにある。俺はこれほどの強い塩味だから、あまりレモンを絞らなかった。店のオリジナルのワインも安くて旨く、何も言うことは無かったぜ。

Le Deuxième Souffle (11).jpg

 Gustave Mindaも愛するManoucheとコイツを喰っていたんだろう。この役者たちは男女何れもとっくに亡くなっている。もう、俺の年も彼らの年齢を超えてしまったわけだ。映画は、それでもなお、俺に訴えてくるものがある。


追記
今日は雨ちゃんだった。美能幸三の件で、ちょっと問い合わせもあったりしたけれど、ま、おいおい書いてくけえ、焦らんで待っとってつかいや。オホホホホホホホ。ホンモノの呉の人はあげな喋り方はせんですよ。あれは笠原弁。脚本の方言指導者も東広島とか庄原の人だったというけんね。
| 7喰う | 08:09 | comments(0) | trackbacks(0)
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