岡田純良帝國小倉日記

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気になる本――黒映画って?
3月9日
気になる本――黒映画って?
 「最も危険なアメリカ映画」[町山智浩著, 集英社インターナショナル]
 昨日のEdward Snowdenが告発したNSA/CIAの盗聴・監視についても絡みそうな話だ。
 アメリカの映画にWhite Knightの「白映画」とBlack Knightの「黒映画」があって、そのドス黒い映画を解説しようという企みの一書である。
 評者の宮部みゆきさんは映画の中でもよく意味が分からないものがある。
 「その『?』を解消してくれたのが、本書の著者の町山智浩さんの『<映画の見方>がわかる本』と『ブレードランナーの未来世紀』だ」
 「二○○一年宇宙の旅」と「地獄の黙示録」が何度観ても難解で分からなかったのだという。作家はストーリーを追い過ぎて、破調・転調で着いて行けなくなってしまうのだろうか。俺など肩肘を張らずに観て細かいところは意味が分からなくとも全体が感じらればいいように想っている。引っ掛かるところは何れ時が来たら分かる、と考えるタチ。
「本書もまた。基本的には町山さんによるスリリングなアメリカ映画の分析・解読だ。ただ今回ちょっと特殊なのは、取り上げられている作品が『アメリカの黒歴史』とでも呼ぶべきテーマを内包していることである」
 「先住民の悲劇、苛烈な人種差別、アカ狩り、戦争と兵士のPTSD、メディアに乗っかる伝道師、黄金の五○年代の裏面、暴走するポピュリズム――全体に地味な作品が多いし、いつもの町山さんの著書のように、読んだらすぐワクワクとその映画を観たり観なおしたくなるとは限らない(あの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』さえも!)」
 「この数々の危険なアメリカ映画に描かれている黒歴史のうち、まだ私たちの国には(かろうじて)刻まれていない要素は何だろう――と考えると、だんだん恐ろしくなって」
 俺が立ち止まってしまうのは、こういう下り。

       「最も危険なアメリカ映画」表紙。.jpg

 先住民の悲劇、人種差別、アカ狩り、戦争と兵士のPTSD、メディアに乗っかる伝道師、黄金時代の裏面、暴走するポピュリズム、全て日本も辿ってきた道だ。これを黒歴史と言うのは筋が悪い。世の中、そういうもので、それも含めての歴史なのよ。止むことは残念だけど、無いだろう。
 言いたいのはいいことばかりじゃないということだ。この15年ほどは、世界各地への重火器・拳銃の流通、人身売買の横行等、地域紛争が激しくなり、内戦状態に近い国や地域が不幸にも広がる一方と感じている。時代がどんどん悪くなっていることも確かだ。理想論ではなくこれを改善するために身を粉にしている日本人が多いことは頼もしい。
 それともう一つ。Edward Snowdenの告発した件の付け足しになる。盗聴やハッキングは常態なら違法行為だけれども、「天国と地獄」では初めて警視庁の協力でその逆探知という手法が映画の中で使われた。犯罪捜査で、逆探知を「暗黒」と呼ぶ人はいないだろう。
 だから、例えば、仮想敵との緊張状態が高まった時でもないのに常態で爪を研ぐことを悪と観るかどうか。俺は必要悪と観る。それを悪と観る方に共謀罪の意味は分からない。反対派の多くは深く考えていない。極めて少数の深く考える人の中に危険な策謀を張り巡らそうとしている人がある。だから反対するということを真剣に考えて欲しい。
 ま、“いわゆるひとつの”小生の周辺には、
 「おう、やれい、やれい、やっちゃれい!」
 電話口で叫んだだけでパクられたセンセイがいたぜ。昔はそれでも黙ってお縄についた。それって悪かよ。ねえ、そこのアナタ、そう、そこのアナタのことですよ。
 話を戻す。
 知り合いで、年に数回、はるばる遠くからやって来て話し込む男がいる。何時も、大意、次のような大口を叩く男さ。
 「世界に冠たる国の条件は、(1) 国際通貨、(2)世界共通言語、(3)強大な軍事力の3条件」
 「現時点で先進産業立国の条件は (1)大○、(2)新○、(3)○力、という3分野の開発能力」
 条件は日々刻々と変わっていくが、その重要な指標の一つにこの人物が挙げているのがハリウッド映画なのだ。
 「毎回、ディズニー映画の新作は俺は真剣に観るよ」

「Em on Down」スチール。.jpg

 「あれは深読みすれば必ずメッセージがあるからな」
 ヤツは歌や踊りで繰り返されるフレーズをメモに書き取るのだと言ったね。
 「そういや、お前、こないだの新作、聴いたかよ」
 聞くとRolling Stonesの「Blue & Lonesome」のことだ。一昨年暮れ、Mark Knopflerの「British Grove Studios」(20 British Grove in Chiswick, West London)で3日間で録音されたBluesのCover集だ。発売は大統領選の結果が出た後の2016年12月2日。
 「発売のタイミングといい、Video Clipの内容といい、練りに練って作ってるよな」
 「黒人の音楽なのに白人しか出て来ないぜ」
 ヤツはそう言った。極度に洗練されたマーケティングってのは、ホント、不気味だよな、ご同輩。(作家・宮部みゆき評、讀賣新聞)


追記
アクビ娘を送ってきて、自分の心がすっかりヨレたことを自覚したな。上がりですな。この後、ナニをやろうとも、男としては、本質的な部分がヨレとりますな。それをしっかりと感じましたがねえ。昨朝、普段は伸ばし放題だけど黒い髯じゃなくって、真っ白な髯になっていましたわね。ショックだった。

そろそろルーね。
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