岡田純良帝國小倉日記

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気になる本――沢木耕太郎的。
3月2日
気になる本――沢木耕太郎的。
 「春に散る 上下」[沢木耕太郎著, ]
 沢木耕太郎は昭和55年(1980年)頃まで読んでいた。丁度その頃、我が家は日経は常に取っていて、さらにもう1紙として朝日と讀賣を3ヶ月交代で取っていた。一昨年から昨年にかけて朝日新聞に連載小説「春に散る」を書き、それが単行本化されていたことを先日讀賣新聞書評で知った。遅れているわけだ。昼行灯よりもっとひどい。
 日経はつい先年まで読んでいたが、朝日も、讀賣も、その頃を境にして父親は購読したことはないはずだ。今ではニュースを読むのがバカバカしいと言って産経新聞を取っているだけのようだが、“小倉の料理番長”の呉の実家も同じ産経新聞の仲間で、産経は読者が増えている。歴史の転換点を見誤ると新聞は企業ごと「消えて」しまうこともある。

春に散る (4).jpg

 10年前に北京線では産経新聞は無いのかと声を荒げる乗客がいて笑ったことがあった。しかしアパホテルのような騒ぎは聞いたことはない。国際線ではまだ国際問題になっていないようだが、その内、向こうさんの空港内でガリガリっとやられるかも知れない。
 昨日取り上げたStardust Hotelは近年転売され続け、今では中国人旅行者向けに中国系企業が改装中という話を知ってさもありなんと思ったものだ。
 さて、そういう話をしたいわけではなかった。沢木耕太郎が書いた小説の話だったのだ。だが、朝日の連載小説と聞き、朝日は随分遠くなったなあと感じていきなり脱線した。
 こちらは一昨年夏に連載開始だったから、目の回るような忙しさだった時期でもあった。その後、11月の半ばにイギリスに行けと言われて1ヶ月でビザを取って飛んでいった。だから新聞なんてよむ時間も無かったからこんな連載を知らなかった。

春に散る (3).jpg

 元ボクサーの還暦を過ぎた男・広岡仁一と、同じボクサー仲間だった老人たちを中心とする群像劇。タイトルから、瞬間的に宮本輝の描いた小説、「青が散る」が思い浮かんだ。新設大学のテニス部を舞台にした群像劇。二谷友里恵がマドンナ役で、石黒賢がこれでデビュー(父がデビス・カップやウィンブルドンに出場した日本初のプロテニス選手の修)、佐藤浩一とか、利重剛が出ていた。利重剛は成城学園前に実家があり、喜多見に住んでいた友達がいて、この頃、その友達が利重剛と行き来があって映画を作ろうという話があったことも余計なことながら思い出した。
 沢木は宮本輝を同世代・同学年で意識しているだろう。読んでいたのではないかと思う。こちらの「春に散る」は、元々高倉健の映画のために思い付いたアイデアを下敷きにしているそうだ。だが、あらすじを読むと、直ぐ「クレイになれなかった男」で描かれたあの東洋ミドル級・チャンピオン、カシアス内藤(1949年-)の佇まいが直ぐ浮かんだ。そして消えた内藤が、その後、末期癌からも回復して自分のジムを持っていたことを知った。
 (カシアス内藤か)
 そう知ると、この小説よりも、横浜の石川町の駅前に構えたカシアス内藤のジム、「E&J ボクシングジム」(http://www.ej-cassius.net/)を観に行ってみたいと想ってしまう。

春に散る (1).jpg

 昭和47年(1972年)、まだ日本にボクシング・ブームの余熱があった時代、輪島功一との打ち合いをやったカシアス内藤は、あの昭和の時代の俺たちのヒーローの1人だった。
 風貌からも分かる通りで黒人米兵の父親と日本人の母親の間に生まれ、横浜で育った。
 沢木の小説は「真拳ジム」だが、今の俺は「真正ジム」の所属で、東洋・太平洋スーパー・バンタム級王者の久保隼を応援している。4月9日、大阪でWBAの世界王座を賭け、Nehomar Cermenoと対戦する予定。2階級を制した強者は37歳。だが久保は26歳だ。
 人気漫画家の中田春彌の挿絵もあり、連載小説は人気があったらしい。ドラマか映画になるならそれも楽しみだ。だが、ボクシングを描けるだろうか。ボクシングは特別だ。沢木耕太郎にとっても、特別なもののようだ。40年間もカシアス内藤に付き合うなんてモノ好きだなあと感じる反面、元チャンピオンの人間の魅力も併せて想わされる。


追記
俺の好きなバンタム。4月8日にまたまた世界挑戦の久保隼、シクヨロです。4月8日でいんだっけ?
俺が自分でやっていれば、太ることができればバンタムだけど、無理だな。52kgかな。今は自動的に太ってしまう。哀しいことに。俺は京都の久保君に期待だよ。カッコええやん、パンチャーなのに優しそうで、憧れるなあ。
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