岡田純良帝國小倉日記

<< ピンチョス地獄の釜のフタが開いた。 | main | ピンチョス地獄の釜の蓋が開きっ放し。 >>
説教師の娘たち――姉と妹と。
2月26日
説教師の娘たち――姉と妹と。
 2月10日、DetroitのLocal TV(WDIV)に久々に出演したAretha Franklin(1942年-)。今年9月に新譜を出し、コンサートはもうやらず、引退し、孫と余生を送ると宣言した。
 「Aretha観られずに終わるのか」
 「残念だけどしょうがないね」
 我が家では、家族揃ってアメリカ東西岸に暮らしていた20年ほど前、Ray CharlesとAretha Franklin以外、ほぼ、Rock 'n' Rollの歴史上、重要な歌手・ミュージシャンはカヴァーした。アクビ娘は、1950年代初頭にApollo Theaterから全米ネットで司会をやったRuth Brownが歌い踊る姿をMusic Loungeで観ているのだ。

「Its Over」(Erma Franklin)ジャケット。

 だが、Aretha Franklinはまだ観ぬ大歌手の中でも最右翼としてずっと幻の人物だった。1980年の「Blues Brothers」で「Think」を歌い踊る彼女のキメのセリフは我が家では今も生きている。
 「Bring me four fried chickens and a Coke」
 ハンバーガー屋でJake Bluesの口癖を言ってみたことがある。
 「Jake, You are No Good」
 左手を腰に当て、右手を指差して今でも使う。我が家では、イギリスの屈折したPythonsよりも直接的なこちらだった。あの時、Aretha Franklinは38歳だった。あの貫禄で38歳だったとは。Beyoncéが当年とって36歳だから、歳の取り方が違う。

「(Aretha Franklin in )Blues Brothers」(1980)

 「Rolling Stone」誌上では「the 100 Greatest Singers of All Time」で第1位。生きているSingerとしては並ぶものの無い地位を占めているが、実は引退宣言は、これまで何度か出しては引っ込めているので、本当かどうか分からない。
 とはいえ彼女の年齢も今年は後期高齢者となるし、重症の飛行機恐怖症なのでツアーもできず、残念ながらこれほどの伝説的なヴォーカリストであっても、レコード会社には旨みが無い。収入が見込めないこともあって、大手から契約を打ち切られていた。
 プロの歌手としては1961年から歌い続けてきた彼女。1968〜1975年には8年間連続でGrammy Awardで最優秀女性R&B歌手として表彰された。一度引退を宣言した2005年にはWhitehouseでGreenspanらと共に最高位の大統領自由勲章が贈られている。
 史上最高の女性ソウル・シンガーには説教師の父親、C. L. Franklinがいて、この父が天性の美声を娘たちに伝えた。Arethaには4歳上の姉・Erma Franklin (1938-2002年)があり、Ermaは1962年のデビュー後、70年頃まで活動を続けたが、その後は、妹のバック・コーラスに収まった。もう大分前に亡くなっている。Janis Joplinで知られるが、「Piece of My Heart」を最初に吹き込んだのはErma Franklinで、Janis Joplinはこの歌を聴いてカヴァーしたのだ。Peter Barakanさんは原曲を推してたっけ。
 Aretha Franklinのステージは観られなくともいいではないかという気もする。本当の美声は自分の耳でその肉声を「体験すること」が何よりだから残念ではあるが。John Lee Hookerの肉声は凄かった。レコードに残っている声はその何分の1かくらいで、もうナマの声には抗えない性的な魔力があった。

「Sixties Girls」(Various Artists)ジャケット。

 Arethaは歳を取って太ってしまったからなおさら。その点、若い時だけ録音した姉のErmaは大ヒットに恵まれなかったが、今でも素晴らしい天性の声をCDを通じて確認することはできる。
 2013年にLos Angelsの「Record Surplus」(http://www.recordsurplusla.com/)で彼女の古いアナログ盤を買った。それからずっと聴いている。
 それから随分、色々な音源を集めた。まだ買ってはいないのだが、2014年にはまたまた怪しい編集盤、「the album Sixties Girls - 60 Original Recordings」が編まれた。これに彼女の「It’s Over」が収められている。嬉しいね、分かったヤツがいるんだね。

「(Aretha Franklin in )Blues Brothers」(2)(1980)

 この曲を聴くと、姉と妹は本当に瓜二つだという感じを受けるだろう。最近入れている彼女のPlay Listを以下に。
   1) It’s Over (Single)
   2) For Once in My Life (Soul Sister)
   3) Gotta Find Me a Lover (24 Hours a Day) (Soul Sister)
   4) Change My Thoughts from You (Soul Sister)
   5) Light My Fire (Soul Sister)
   6) Piece of My Heart (Single)

「Her Name is Erma」ジャケット。.jpg

 「Piece of My Heart」については、1998年夏に、Golden Gate ParkでPhoebe Snowが歌うのを観たことがある。素晴らしかった。重度の脳障害を負つ娘を看取って、彼女も世を去った。東京で、再結成ツアー中のNew York Dollsがカヴァーしたことがあって、ぶっ飛ばされた話は何度も書いた。
 「It’s Over」の喉の転がり方、裏返り方。父親の血を継いだ姉妹は歌うことが楽しかっただろうなあと想う。この曲はビックリするだろうけれど黒人のBoogieとしちゃ最高の部類のDance Tuneだよ。騙されたと想って聴いてご覧。若い頃のAretha Franklinがいるから。だけど、歌ってるのはお姉ちゃん。間違いなさんなよ。呵呵。


追記
「It’s Over」は日本ではあまり知られていないだろうから、ソウルファンはぶっ飛ばされるかもしれん。今年1月初旬から暫くヘビローだったな。シャウターったってこんなシャウターそうおらんですよ。大人になってからの歌唱と違って、黒人教会の熱気が剥き出しのシャウト。カッコイイ。幾つになってもこんなの聞かされるとケツが浮いて来ちゃうな。


追記の追記
野城さんから。セブンスも、ずいぶん長くなりましたなあ。

まもなく春を迎えますね。
春も近くなりましたので、
トラメの2017年のライブを
スタートします。是非とも
遊びにお越しください。
★トラメ2017ライブ‼
・日時 2017年3月11日【土】
 Open/start 16:00/16:30
・場所 横浜セブンスアベニュー
http://www2.big.or.jp/~7th/contents.html
・料金 前売2500円 当日3000円
・出演 トラメ
    THE METRO'S
El Libre
Crazy Soul No.8
★トラメは、夕方の18時20分からの
 出演となります。
★メールにてご連絡いただけますと
 前売を受付に取り置きます。
 よろしくお願いいたします。
トラメ一同
| 8音楽 | 06:43 | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
| - | 06:43 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://punkhermit.jugem.cc/trackback/6079
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
SPONSORED LINKS
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE