岡田純良帝國小倉日記

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「湘南ナンバー」って、どうよ――その 
10月1日
湘南雑感 宗讐山擇半兎遏
 “小倉の料理番長”は横浜で学生時代を送った。だから、横浜から湘南方面については、俺よりもよほど詳しい。だから、原由子の実家の天ぷら屋は、関内にある「天吉」だとか、金沢文庫駅前の「小田薬局」は小田和正の実家だとかいう話は、彼女に教えてもらった。
 縷々俺に説明する“小倉の料理番長”も、原由子もよく知らないし、オフコースも聴くこともないのだから、彼女も、そんな話は、元々クラスメートに聞いたことだったのだ。それでも、つまるところは、アラフィーの俺たち夫婦の世代は、好悪と全く関係は無く、“サザンオールスターズやオフコースを聞いた世代”とされるのだろう。
 後世は、間違いなく、サザンオールスターズやオフコースを聞いたある世代の人として、一つに括られてしまうだろうということも、実感できるようになった。
 (詮方、無いぜ)
 もう、諦めるより仕方無いわい。
 思えば、高校時代は、ニューミュージック系の人々のアルバムを貸してくれる人がいた。俺にそんなものを幾ら貸してくれたところでどうしようも無いことだった。「SHOGUN」を押し付けてくれた友達もいた。それでも、こちらも家に持ち帰って、一度は針を落として聴いた。
 (どうしてか)
 それくらい、音楽は自ら選んで聴くことができなかった。「歌謡曲」という世代を超えたモンスターのような流行歌の業界が全盛であったから、その反動だった。
 だから、別の観点から見るならば、歌謡曲は昭和の時代時代の記憶にもなった。しかし、サザンオールスターズやオフコースは、昭和の流行歌の裏側にあったから、当時を知った世代にとって、その意味では、Rock ‘n’ Rollと同じマスへの反感であり、ネガであったろう。
 しかし今やニッポンには歌謡曲は存在しないから、裏のヒット曲もあり得ない。時代と伴走したと呼べる曲も、歌手も、今暫くの間は、出現しないだろう。そういう時代なのだ。平成の美空ひばりが不在という意味ではなく、誰も大スターにはなれないということだ。
 何時のことか、「ZAED」の坂井泉水が亡くなった時に、我が家では初めて「ZARD」というプロジェクトが何たるかを知った。その追悼でかけられた彼女の全盛期のヒット曲には、夫婦にとって全く記憶が無かった。だから1990年代に最も売り上げの多かった女性歌手と言われても、当惑するより他に無い。
 当時は刑務所に入っていて、世間と隔離されていたわけでもないから、そういう人間が一人でもいるという一事だけでも、今や時代と伴奏するヒット曲は日本では生まれない、生まれていないと言えるように思う。
 むしろ、我が家では、Michael Jacksonの急死の折に流れた映像の方が、より、親しみを感じ、あの時代を追憶させられることになった。1980年代のあのイージー・ゴーイングな時代相だ。Punk Rockという社会のネガを吹き飛ばしたポジのアイコンの象徴――
 「人気とかヒットパレードなどに関係なく、およそ日本人と生まれて美空ひばりの名を知らない人間はいない。これは決して蚊取り線香のためばかりでなく、伝説と伝統によって練り上げられてきたこの上ない“俗性”のゆえなのである」
 昭和の歌謡曲――まずは400冊以上の評伝が出ているという美空ひばりの名が挙がる。その大スターについて、1973年8月にこう記していた人がいる。ところが、その数年後、美空ひばりの象徴する俗なるものに毒づいていたこの人物は、住み慣れた阿佐ヶ谷を離れ、湘南に居を移す。
 「二月に、東京から、この葉山に引っ越してきたんですよ。
 澄んだ空気、いい景色、近い海、といった単純な理由ですね」
 「だから、田舎に引っ込んだというのでは全然ない。ひとりで、じっと、瞑想にふけるわけでもない。まあ、違う場所で一休みして、町中でアバレるエネルギーをたくわえているようなことで」
 これを書いたのは、昭和元禄時代に日本最強の反乱者であった山下洋輔。1978年2月、一家を挙げて葉山に移り住み、初夏にこの文章を書いている。
 この辺りの感覚が、こちらも分かるようになってきた。
 アクビ娘には、「湘南ナンバー」地区と逗子・葉山周辺で生まれ育った友人が多いけれど、親の世代とは違って、「湘南ナンバー」に対する何らの思い入れも無いから面白い。彼らの愛聴するのは、てんでバラバラというのも、むべなるかな。
7月に復活祭を挙行した昭和“反動の大スター”、山下洋輔。


追記
葉山には何年住まわれたのだっけ、ヨースケ先生のバヤイは。
ともあれ、9月中、15,519億万回のご愛顧。

追記の追記
国慶節については別に。NHKが数日前からはしゃいでいやがる。今日も関東は雨雲だしさ、朝から滅入るぜ、俺ぁ。
まぁ、俺はクークーちゃんこと、ピジョン鳩山が朝貢外交をしないか気を揉んでいたのだけれど、それだけは誰かが諌めたのかも知れん、やらずに済んで、胸をなでおろしているところぢゃ。
国慶節の後に残るものはなんだか分かるかい。俺たちは、台湾、そしてヴェトナムの諸兄姐と手を結ばないと、また1,000年も前の貢物を要求される暗黒時代に戻ることになるんよ。
クークーちゃんの場合はどこからみても、脳味噌にヤニが詰まっていそうだから、言うたところで分からんぢゃろ。
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