岡田純良帝國小倉日記

あれから何年――世界は暮らしやすくなりました。
5月19日
あれから何年――世界は暮らしやすくなりました。
 1997年に初めてか以外に住むことになった。もう四半世紀近く前になるから、ひと昔でもふた昔でもない感じだ。
 日本語放送のテレビも限られていて、各都市には、ヤオハンが出ている頃。それまでも、90年代に入ってからは、仕事でしょっちゅう行き来することにはなっていたので、事情は何となく分かっていた。
 New YorkならWhite Plainsにある大道くらいで、フジはもうあったか知らん。
 San Franciscoなら今はニジヤになっているけれど、前は何軒か日本食と日本書を扱う書店があった。
 San Joseには移民のやっていた和食店に加えて豆腐屋があったのだが、閉店してしまったそうだ。
 Las Vegasにも移民がやっていた古い和食店があったが、もう閉店してしまった。 
 我が身内にも話を聴くと、大抵、三世くらいになると、大学を卒業して、医者の資格を取ったら総合病院の医者になるだとか、会計士の資格を取ったり弁護士資格を取っても、会計事務所を開いたり、法廷弁護士になったりせず、大きな事務所に入る。

20190518 味のマルタイ 久留米とんこつラーメン.jpg

 つまり、弁護士でも、やり合う法廷弁護士ではなく、事務弁護士になって、目立たないように暮らしているのだと言うわけだ。日本人は外地に行っても、元より、きっとそういうあまり戦いを好まない性質を持っていると想う。
 1990年代はラーメンは貴重品だった。だから成田で箱入りの冷凍食品で、「九州とんこつ生ラーメン」を売っていたので仕事で帰ると必ず買って帰った。
 ところが、それから20年も経ったロンドン市内には、今井美樹みたいな芸能人が買い物に来る日本食良品店があるのだけれど、ここにも、今ではマルタイの豚骨ラーメン各種があって、単身で暮らしている者でも、そこそこ自宅で喰えちまうようになったわけです。
 そういや、ロンドンで、俺が見かけた本木雅弘と也哉子さんたち御家族は、タイ料理屋で静かに食事をしていた。日本食は家族で出かけて行くほど珍しいものではなくなっている。また、芸能人も普段は外国で暮らしていても藝能生活を続けていける時代にもなっているわけだ。

20190223 上越とんこつラーメン (2).jpg

 俺がアメリカに暮らしていた頃は、まだ、パソコンはダイヤルアップだった。丸型で掌に収まるNOKIAの携帯電話がまだ主流だった。遠い遠い過去のように想えるねえ。
 皇室問題でも取りざたされているけれど、New York州弁護士の資格を取る積もりで渡米して、キャバクラみたいな所に通っているようなオメデタイ人は明治の昔から途切れずにいますわな。
 グローバリズムの波は止められないと思いますよ。しかしね、あの頃の寂しさを知っている者にとっては、恋しい母国の味ってのには、厳しくなったものです。今も喰いにうるさいのは、きっと、若い頃に外地で暮らしたからで、その寂しさがバネになっているんだと想う。有り難いことだと想うね。   
| 7喰う | 13:58 | comments(0) | trackbacks(0)
不味い一皿――Chicken Sate Burger。
5月16日
不味い一皿――Chicken Sate Burger。
 不味くなりそうもないのに不味いのがカナダを除く英連邦各国の標準的な味覚だと言えるだろう。シンガポールもマレーシアも例外ではない。これが初日の名物プラター。驚愕の不味さ。

驚愕するほど不味いプラター。

 Chicken Sate Burgerなんか、巧みにココナツミルクを使えば不味くなりそうもないのに、不味い。
 翌日に喰ったのが、このチキン・サテをはさんだハンバーガー。大方、シンガポール出身の華僑が考え付きそうなモノだわい。
 初日に喰った名物のプラターも不味さに輪をかけてクソが付く位に不味かったのだが、これも、ブチクソが付く位不味かった。
 ま、この不味さは覚えておくぜ。しかし、Sydneyは東京とか札幌かな。Melbourneまでくると、さしずめ大阪か神戸といったところ。いや、むしろ、San Franciscoに似ていると思った。多様なethnicity、Asia各国の食料品と料理屋の数々。ベトナム屋で蟹が水槽を動き回り、中華料理屋で焼豚がぶら下がっていたのは素敵だったな。

Chicken Sate Burger

追記
これから搭乗。預けた荷物、チェックインカウンターの女性が頼りなかったんで、連れの名前になっててさ、ちゃんと扱われるかどうか、ちょっと心配。
| 7喰う | 12:53 | comments(0) | trackbacks(0)
美味かった一皿――山手のチキンビリヤニから長谷寺の鴨そばまで。
5月10日
美味かった一皿――神戸山手のチキンビリヤニから長谷寺の鴨そばまで。
 これまた連休前半の話やけど、この日はアクビの遠隔からの指令を受けて、竹中の博物館に行って面白いものをよーさん観ました。
 その後、トアの定点観測と実地検分のために降りて行ったんだけど、某所にある中華「施家菜」には休業で振られ、「マドラス・キッチン」のビリヤニを喰うことに衆議一決、方針転換。

マドラスキッチンのチキンビリヤニ!

 結局のところ、平成時代最後のランチは、南インドのビリヤニやねん。これも美味かったけど、量があったなあ。
 その後は、トアに入る前に、「木馬タバーン」に緊急旋回着陸して大脱糞。
 (入るもんと出るもんが同じや) 
 トイレで独り言をそーいう時にも言うてるの、ボクだけか。ウハハハハハハ。
 その後、令和4日目のランチは某所で鴨そばだった。このエリアもそうだったのだけど、古くから醸造業だとか名主だとか庄屋だとかやっている家は、山を持っていますな。しかも、その山が、今の都道府県でいうと、飛んでるわけですわ。
 奈良の人が和歌山の山林を持っていたりする。
 奈良の長谷寺の境内で頂いた鴨そばの店は、醸造業を古くからやっている方でもあったのだけど、山を持っているという話だった。
 同じく奈良では目と鼻の先の今井でも司法長官役の家は、今も、(どうやら)和歌山に山林を持っておられるらしいのだけれど、木材は二束三文にして売られてしまう。
 このことはよく考えておいていいことだろう。貨幣で売買される市場経済だけが本質的な価値を表していると俺は昔から思ってないのよ。
 ビリヤニ喰って、鴨喰って。色々考えることはあらぁな。ウッヒッヒッヒ。

20190504 (掲載).jpg
| 7喰う | 13:31 | comments(0) | trackbacks(0)
美味かった一皿――肉とじうどん・肉増量。
5月8日
美味かった一皿――肉とじうどん・肉増量。
 寺田町の某所で喰ったこの肉とじうどん・卵増量がこの連休中で最も美味かった一皿だった。平成初期、若かった林家こぶ平のような顔つきの店主。いい仕事だった。
 この一皿で元気が出た。
 この日、四天王寺境内で古本市をやっていて、水上勉の淡交社から出ていた「若狭」を買い、そのついでに何冊か、買い求めた。ここでは話がとっバズれそうなのでそれは記さない。
 四天王寺まで降りてくる前に、梅田阪急古書のまちに行って、ウィンドウに飾られている書籍の傾向を改めて確認してから行った。
 だから予め予測はついていたわけだが、関西の全域から集まっているこの市で感じたことは幾つかあるが、以下の六人は少なくとも関東と引き比べて人気があることを実感した。

 (1) 金子光晴
 (2) 丹羽文雄
 (3) 三島由紀夫
 (4) 野見山暁治
 (5) セリーヌ
 (6) ボードレール

 傾向的には反骨異端系であろう。巨人軍ではないし、大鵬でもないだろう。卵焼きでもないから、大阪維新の会に人気が集まるのはよく分かる。
 幼い頃に刷り込まれた関西は俺の中に馬齢を重ねれば重ねるほど懐かしくなってきた。だが金子光晴のような男の文章が読まれている土地なんて、ホントはちょっとおっかねえ位だ。
 とまれ、肉とじうどん・肉増量、最高に美味かった。★★★★★

20190501 (牛若).jpg

追記
本日は長谷川海太郎のメリケンジヤップ商売往来を読んでいるのだが、老眼で読み難くてならないのが寂しいところ。
| 7喰う | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0)
喰っちまったぜ――きんとんの黄金セット。
4月28日
喰っちまったぜ――きんとんの黄金セット。
 サンチカの「きんとん」に入ったのは18時過ぎ。腹が減って倒れそうになっていたのだけれど、今日は朝から電話とメールで一日中追いかけられて劣勢の立て直しに必死だった。
 新幹線でも新神戸に降りてからも、メールを返すと直ぐに返信が来る。
 そこまで追い詰められていたのか――愕然とするのだが、顔を突き合わせてやるわけにもいかず、超然とした顔で街角の雑踏で電話をしているのだが、それこそ、聞かれたらとんでもない話をしていたことになる。
 電話を切ったら空腹でクラクラしたわけよ。
 「お姐さん、黄金セット、頼むわ」
 「黄金セットですね、承知いたしました」
 知る人ぞしる、「きんとん」の「黄金セット」、ツレと完食。

20190428 夕食@きんとん (掲載) 黄金セット.jpg


追記
明日は7時過ぎに起床して阪神春日野道から大阪を突っ切って和歌山へドサな旅。全日本選手権も観ずに和歌山城までボチボチ行こか。
| 7喰う | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0)
この一皿――ラグー・パッケリ。
4月12日
この一皿――ラグー・パッケリ。
 ナポリだのに行くと、やっぱり買って来てと言いたくなるのが、トランクの中に場所を取って、しかもかなり重いパスタなのだ。
 パスタは味も食感も全然違っていて、美味いパスタなら、チーズと塩だけで喰える。だから、パスタが美味ければどんなソースでも美味しく頂ける。ましてやそれが手をかけたしっかりしたソースなら言うことはないのだ。
 先日、鹿島立ちするお身内の某君らとナポリやシチリアの話で盛り上がったのだが、とりわけシチリアの話では、結局のところ日本で流布されているマフィアの話は雰囲気先行だという話になった。
 20世紀半ば、第2次大戦でのイタリア・ファシスト党の降伏に至るのは、まずシチリアの陥落があって、それはあのビッラルバ村の大将の「よっしゃ、イタ公からワシらは独立するで」という一言であった――だから日本で今の常識で言うところのヤクザとか暴力団のようなものではなくて、もっともっと古い松浦党とか村上水軍のようなものだ。
 もっと言えば、歴史上の敗者で路傍の人たちだが、当事者からすれば、敗れざる正統なのだ。
 我が一族も、まぁ、そんなところ。遠くから来て、遠くまで行くのよ。ウハハハハハハハハ。

20181008 ラグー・パッケリ (4).JPG
| 7喰う | 13:28 | comments(0) | trackbacks(0)
うーん、のシーメ――山菜鴨そば。
4月6日
うーん、のシーメ――山菜鴨そば。
 スープの味はそれほど悪くなかったのだが、肝心なそばがすっかり煮込みそばになっていた。
 厨房にはパキスタンから来た青年がいて、俺のほうをしきりに見る。
 「そばはどうでしたか?」
 帰りがけに声をかけられたので、
 「美味かったよ、頑張れ」
 心ならずもつい口から出てしまった。彼の作った一椀であります。頑張れパキやん。

山菜鴨そば。

追記
これから浜松町へ。身内で3度目のお勤めのLondonに旅立つ鹿島立ちの祝宴だ。日本人ばかりだけど、ちょいと今晩は倫敦臭いぞ。
| 7喰う | 17:43 | comments(0) | trackbacks(0)
微妙な味――ケチャップ入りのBun Cha Gio。
3月28日
微妙な味――ケチャップ入りのBun Cha Gio。
 先日、慌しくかっ込んだので、書く暇がなかったのがこちらの店のBun Cha Gioである。
 まず皿が出てきて気付くのは、ニョクマムを入れた小椀が添えられておらず、粘り気のある赤茶色のソースの上に麺が乗っていることだ。
 このソースにはケチャップが入っていて、スパイスが効いているのでそれなりに辛いのだが、口当たりは甘いのである。Bun Cha Gioといえば、魚醤の生臭い香りと共にマゼマゼしながらかっ込むのが相場なのだが、これは甘いのであった。
 日本にヴェトナム飯が入ってきてそろそろ四半世紀になろうかというところ。死んだ某はヴェトナム料理といえば生春巻きとフォーしか喰わなかった。
 そういったエスニックの早物喰いだった彼女が90年代半ば頃に盛んに喧伝をしていたのが生春巻きだった。しかもその生春巻きはニョクマムではなく、甘いヌクチャムであった。
 ハノイの料理屋やサイゴンのビヤホイでは、俺の知る限りは、ヌクチャムを付けて生春巻きを喰うおっさんは殆どいない。ヌクチャムは甘く、この甘いタレはどちらかというと女子を攻略するための尖兵という感じが俺にはある。
 このBun Cha Gioは、ヌクチャムを意識した味付けという感じがあって、皿を観た瞬間に諦めた。
 いいのだ、これも一種のマーケティングで、ヴェトナム料理屋の層が拡がって、様々な客層を開拓していかないと料理屋も共食いになって倒れてしまう。そういう時代である。しかしnot for meである。

20190313  ホァングンBun Cha Gio (2).jpg
| 7喰う | 13:10 | comments(0) | trackbacks(0)
美味かった一皿――牡蠣のなめろう。
3月24日
美味かった一皿――牡蠣のなめろう。
 今朝は早く起きて高尾霊園まで。
 「こちらは高尾霊園事務局です。今年はお彼岸に入って、3回
 芝生の火事が起きています。また、本日は乾燥注意報も発令
 されております」
 「点火台ではろうそくをお使い頂いて新聞紙などは使わない
 ようにお願いいたします」
 「火の点いたお線香はお帰りの際には水をかけて消火をして
 お帰り下さいますようお願い申し上げます」

某所の刺身定食(天然平目と新政と鮪、牡蠣のなめろう)


 帰途、何時もの定点観測。魚介の美味いという店に入って刺身定食を頼んだら、
 「こちらが天然の平目、新政、それと鮪、右端は牡蠣のなめろうです」
 女将さんが丁寧に説明してくれる。
 牡蠣のなめろうを初めて喰った。これが美味い。恵比寿辺のオイスター・バーから出てきたという話も聞いたが、その真偽はどうでも、レシピとして強烈に美味かった。
 細く切った長ネギと生姜をさらにみじん切りにして味噌とかるく合わせ、湯がいたか焼いたかした牡蠣と合わせて叩くだけらしい。

20190324 はち 牡蠣なめろう.jpg

追記
イギリスのBREXITも茶番だが、トランプのロシア疑惑も茶番である。日本は幸いあそこまで酷い悪夢のような茶番劇から逃れられているのは、安定した政権が続いているなんだけど、そこんとこ、分かってんのか知らん。
| 7喰う | 18:12 | comments(0) | trackbacks(0)
美味かった一皿――冬季限定ラーメン「味噌赤丸」。
3月19日
美味かった一皿――冬季限定ラーメン「味噌赤丸」。
 先日、高田馬場まで歩いて出た時に「一風堂」に寄って冬季限定ラーメン「味噌赤丸」を喰った。辛くて濃厚で甘い。身体に悪そうだが、スープまで啜ってしまいました。
 身体に悪いことはとても楽しいわけよ。ヒヒヒヒヒ。
 しかし出所した清原が制服警官に空港で身体検査を受けたなんてのを聞くと、日本のお巡りが今日でも嫌われるのも当然だと思いますな。プライバシーと人権の侵害で、海外なら即刻訴訟ものだ。ヤクザと同じ程度にも嫌われるのは、やってることが同じレベルだからだ。って、ラーメン食いながら思ったわけじゃないけど。

20190224  一風堂高田馬場店 (2).jpg

追記
これから帰宅、昼飯、羽田に向かって夕方出国。永平寺の伽藍は見えないかもしれん。
| 7喰う | 11:15 | comments(0) | trackbacks(0)
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